その人を物語る立ち居振る舞い~窓口相談員より~

2024年3月22日

  • コラム

椅子を戻す

「仕事ができるかどうかは、座った椅子をきちんと戻すかどうかでわかりますよ」以前、ある企業の人事担当の方からうかがったことがあります。

また、新卒の面接の際、椅子を引いたまま帰ろうとした学生に「椅子を戻すように」と注意したというエピソードも。

確かに、椅子を出したままにすると他の人の通行の妨げになったり、美観をそこねたり、結局それを元に戻すだれかの手を煩わせてしまうことになります。

その話を聞いてから私は「椅子を戻す」ことに注意を払うようになりました。

他者に対する思いやり

「椅子を戻す」というのは、あくまでも一連の動作の「部分」に過ぎませんが、案外何気ない行動や仕草に「人となり」が現れるものではないでしょうか。

シニアコーナーでは面接対策のご依頼を受けることも多く、ドアのノックやお辞儀の仕方、質疑応答の練習等をします。「この人と一緒に働きたい」「もっと話を聞いてみたい」と思われる「立ち居振る舞い」とは...それぞれのスタイルもあり、ひとくくりにすることはでませんし、残念ながら、一朝一夕に身につくものではないでしょう。ただ、一つだけ言えるとしたら、それは形ではなく、場を共有する他者に対する思いやりの行動ということではないでしょうか。

(窓口相談員)

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